〜保護から里親探しまで〜
「アタシは昭和46年から餌をやり続けている」と自慢してくる、どーしようもない「無責任な餌やりオバチャン」がいる。その場所(通称DOM:どんだけおんねん村)には山盛りの猫がいて1匹も手術されていない。餌だけ大量にやるもんだから当然猫はどんどん増える。増える。増える。。。見かねた私とカモちゃんはそこでのTNR(猫を捕獲して避妊去勢して元に戻す活動)を毎月少しづづ始めた。そんな活動中に出会った1匹の子猫が「ととくん」だ。
ある日、母猫が子猫を連れてやってきた。カモちゃんが母猫を捕獲成功。さてはて子猫をどうしよう。。。観察していると、お母さんが真横で捕獲されたのに慌てる様子もなく、うす汚い植え込みの中で眠る子猫。なんという大物。抱き上げると「ズビビ…」と鼻水をすすって大人しく抱っこされた。「これは野良でいたら虐待されてしまうタイプの天然猫さんだなぁ。。」と心配で保護することにした。その後我が家に移動。移動中もキャリーケースから聞こえてくるのは「ズビビ…」とすする鼻水の音だけ。全くおとなしいというか無防備な天然ボクちゃん。
〜里親さんとの出会い〜
2016年のゴールデンウィークのこと。仲間のひこにゃんママ&パパさんと多頭飼育崩壊の一件でレスキューに関わっていた時に保護した1匹の新生児がいた。生まれてまだ数時間くらいの猫で、生死を彷徨う中、ひこにゃん家の手厚い保護でなんとか命を育むことができた。その新生児猫さんを見に来てくれたドットテールズ卒業生でいつも応援してくれるちゃあ&ウインのお父さんが、「同僚さんが子猫を飼いたいので、話をしてみる」と。さすが、頼もしい〜っ🎶
しばらくして、レスキューした新生児猫を娘さんとお孫さんとご家族で会いに来てくださったM様。新生児猫のあまりの小ささと儚さに「うわ〜うわ〜すごい小さい〜」と感嘆されていた。実はそのお見合いの場に「ズビビ…」の鼻水天然ボクちゃん猫も便乗参加していたのでござ〜る!本ニャンは天然な性格の故、初めて会う人も猫も場所も全く動じず、出されたおもちゃでM様のお孫さんに遊んでもらって。お見合いも終わり、後日、レスキュー新生児がM様のお家に行く予定になった。のだが☆☆☆☆☆☆☆お孫さんが「あの時一緒に猫じゃらししてくれた猫が。。」ということでズビビ…の天然ボクちゃん猫がトライアルに行くことになったのだった。
〜トライアル〜
トライアルに伺うと、立派なケージやベット、可愛いおもちゃも用意してくださっていて。少しは隠れたりしたものの、時間の経過とともに、さすがは天然猫さん、お母さんのハートを鷲掴みにしてしまったようで。茶トラや茶白はこれまでも保護してきて穏やかな猫が多いですが、ととくんは格別級に「ぼんやりくん」で、ほんまに可愛い猫さん。私が以前パグ犬を2匹飼育していた時に読んでいた本で「犬もゆったり育てようーぼんやり犬」:藤門弘著 「ぼんやり」はたくさんの幸せを連れてきてくれる。我が家のパグは、お陰さんで「ぼんやりしすぎ犬」に育ってしまったが、本当に笑いの絶えない空気をもたらしてくれた。ただそこに寝ているだけで、鼻息のスーピーブーピーという音だけで笑ってしまう。ととくんと巡り合ったMさんご家族がこれから、たくさん笑って、嬉しい日々になりそうな予感がした。
〜里親さんから〜
昨日、娘達がこんな立派なものを買って据え付けてくれました~~
天井までしっかり固定してありますので、
〜里親さんから〜
今年もどうぞよろしくお願いします!長女は、いつもは正月2日には帰って行くのが通常なんですが、
テレビの天気予報士さんの棒の動きについていけてませんが、
〜その後〜
お母さん、娘さん、お孫さん、皆んなの輪の中心的存在でいる様子が伝わってくる心温まるメールが送られてくるたんび、私もカモちゃんも「あの時、保護できてよかった〜」と心底思う。あの薄汚いDOMに今頃、取り残されていたら、、、と想像すると泣きたくなるくらい切なくなる。とと君を迎えてくださったM様、とと君を選んでくれた運命に感謝いたします。
運命の歯車というものは実に良くできていて、M様の所に当初いく予定だったレスキュー新生児は後にこれまた運命の出会いを迎えたのでした(友子ちゃん)。里親さんに出す時いつも「この猫さんはこのお宅へ行くべくして迎えられている」と感じる。ととくんもまた同じその1匹、いや人称で「一人」なのかも。だって、「ととくん」はM様のお孫さんが「私の弟」という意味で「とと」と名付けてくれたそうです。私の大好きな映画のニューシネマパラダイスの主人公も「トト」だっけ。どんな時代にも映画のような明るい笑いを届けてくれる「とと」くん、これからもずっとずっと幸せににね〜♡